水道水は安全に使用するために塩素による消毒が行われています。どの地域でも安全に飲用できる状態に保つため、場所によっては強い塩素臭が発生するほどの消毒処理が行われることがあります。塩素臭が発生する水道水は口当たりが悪くなったり、料理の際に食材の風味を損なわせてしまうことがあります。そのため、美味しい水を得るために家庭用の浄水器が広く普及しています。
浄水器は内部にある濾過装置に水を通すことで汚れや悪臭を取り除くことが出来る設備です。家庭用の浄水器は水道水の塩素臭を除去する性能に特化した物が多く、蛇口に嵌め込むだけで水を濾過できる簡易的な造りの製品も多数販売されています。浄水器で濾過された水道水は塩素の成分が除去されているので塩素臭が無くなり、口当たりが良くなっています。また、料理に使用しても食材の風味を損なうことが無いので美味しい食事を楽しむことが可能になります。
その一方で、濾過によって塩素を取り除いた水道水は日持ちしないのですぐに使用する必要があります。特に気温や湿度が上がりやすい夏季は少し放置しただけで細菌が繁殖して危険な状態になってしまうことから、必要な量だけの水を濾過するように心がけます。また、濾過装置の内部に残留している水も劣化しやすいので使用後は必ず中の水をすべて抜き取って清潔な状態に保つことが大切です。浄水器による水道水の濾過は塩素の除去で水の安全性を低下させてしまう欠点があることを把握し、適切に扱うことが美味しい水を得るための心得です。